それからしばらくして担任の先生が入ってきて学校についての説明を始めた。


優しそうな男の先生で安心したが、私の頭はさっきの失敗ばかりで埋めつくされていて、あまり話していた内容は入って来なかった。


ぼーっと話を聞いているうちにいつの間にやら先生の話は終わっていて。


「帰りどっかで遊んで帰ろ〜」なんて楽しそうな会話をしながらクラスメイト達は教室を出ていく。


悔しさか


悲しさか


どちらもだろうか


私は震える手をぎゅっと握って教室を後にした。





――家に帰り着き、魂が抜けたようにベッドに体を沈める。


着慣れないの制服の違和感が、更に私の不安を掻き立てていく。


もしかしたらあの女の子達には嫌われてしまったかもしれない。


ううん、きっと嫌われた。


だってせっかく声をかけてくれたのに、私はあんな態度とっちゃって…。


明日からどんな顔して教室に入ればいいんだろう。


あぁ、自分を変えるなんて私にはできないのかな。


ぽろぽろと頬に水滴が伝ってぬいぐるみを濡らしていく。


「濡らしちゃってごめんね。」


今だけは許して


そう呟いて私は目を瞑った。



︎︎*.