思った以上に広い学校で迷いそうになるも、私はやっとの事で入学式が行われる体育館にたどり着いた。


流石マンモス校と言われるだけあってとんでもなく人が多く、私は人混みの中を体を小さく縮めながら進む。


事前に送られてきていたプリントを見て自分の番号の席を探し、目的の場所に着いた瞬間腰が抜けたように椅子に座った。


私は毎日こんなものに立ち向かわないと行けないのか…。


頬にできた涙の跡をゴシゴシと拭い、これからの生活、どうなってしまうのだろうと深いため息をつく。


まずは友達を作りたい。


平和でより良い学校生活を送る為になくてはならない存在だ。


…と言っても、友達ってどうやって作るんだろう。


話しかけたら友達になれるかな。


でも、私にそんな話しかける勇気なんてあるのかな…。


そんなこんなをウンウン考え込んでいるうちに、いつの間にやら入学式は終わっていて。


校長先生の「各自、プリントを見て教室に向かってください。」という言葉と周りの立ち上がる音でハッと我に返った。


私の教室は…1-5…。


場所は体育館の渡り廊下を渡ってすぐの場所と、思いのほか近くて安心する。


このタイミングで向かうと、教室に向かう生徒たちに飲まれてしまうのは目に見えている為、私は人の流れが緩やかになったのを見計らって体育館を出た。