私に叩かれた天馬くんは何故か嬉しそう。


下を履かないなんてありえない。足の傷も見えちゃうし。


どうにかしてスウェットのズボンを借りることができた。


これも大きいけどないよりマシだ。



浴室に入ると更に心臓がバクバクしてきて。


「どうしよ、キスしたんだよね…」


さっきのキスのことを思い出して顔が熱くなる。

どんなつもりでキスしたんだろう。


天馬くんにとってはなんてことないんだろうか。

こんな感じでいつも女の子と……。


色々考えてたら湯船に浸かりすぎてのぼせそうになった。


すっぴん見せるの恥ずかしいけど……さっきのパンダよりはマシだよね。


さっきいたリビングは薄暗くてなっていた。


どこに行ったんだろう。


ドアが半分空いている部屋を覗くと、オシャレな間接照明だけ付いていた。


大きめのベッドが置いてあって、そこに天馬くんが横たわっている。


でも私が「天馬くん」と呼びかけてもびくともしない。