ベランダから部屋の中に帰るとすっかりキャミソールが汗でびっしょりだった。
私は窓に背中をペタリと張りつけそのままズルズル体を下げていく。
窓越しからおっさんの姿はもう見えない。
というか、見えない造りになっているのだから当然といえば当然なのだが。
私は冷たさを求めるよう顔を窓に押しつけ呟く。
「…… 寂しい」
「って、言ったらどうにかなんのかよ」
と。
思わず取って付けたような範解答を述べてしまったが、
寂しいって言ってたらおっさんはどうしてた?
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…