高い天井と大きな窓が空間を広く見せる店内。
リラックス効果がありそうな音楽が流れているけど、土曜の昼下がりは客の話し声に負けてBGMにもなっていない。
自称・強火澄花担(澄花大好き人間)の私は、すぐに澄ちゃんの姿を発見して、その隣に座る銀髪の男の子にも目を奪われた。
可憐で美しい澄ちゃん、に負けないくらいの輝きを放つ柊哉くんは、写真で見るよりずっと幼さを残している。
澄ちゃんは大人っぽく見られることが多いけど、柊哉くんはどちらかというと年下に見られそうな顔立ち。
なのに、並んでも遜色ない組み合わせなのだから、不思議。
澄ちゃんたちもこっちに気づいて、すかさず柊哉くんが立ちあがった。
それは、同時だった。
「由良さん!」
「……は?」