デート──もとい、お出かけから1週間が経った頃。
澄ちゃんと交わした約束を果たすときが来た。
『今度、光莉にもちゃんと紹介したい』
今日は、澄ちゃんの彼氏(確か、名前は柊哉くん)と会う。
約束の時間は14時。
場所は、澄ちゃんの家の最寄り駅にあるチェーンのカフェ店。
何度も行ったことがあるからまず迷う心配はない。
なのに、ドキドキしているのは、隣に由良くんがいるから。
てっきり澄ちゃんと柊哉くんと私の3人で会うのかと思っていたのだけれど……。
澄ちゃんの提案で由良くんも一緒に会うことになった。
……いや、正しくは、柊哉くんのご指名らしい。
『柊哉が由良くんにも会いたいらしいんだけど、連れてきてくれない?』
どういうニュアンスで澄ちゃんが由良くんのことを話したのか知らないけど、余程、褒め称えたのだろう。
じゃなきゃ、会いたいなんて興味を示さないよね。