そんな椿ちゃんを見て、椿ちゃんのお母さんは朗らかに微笑んでいる。
いいなぁ、家族の会話って感じ。
私も、お父さんとお母さんともっと話しておけばよかったな。
なんて、暗い考えはおいといて。
「い、いきましょう!二人とも、私の部屋はもうそこです!」
これ以上暴露されてたまるか、という風に椿ちゃんは多少強引に話を切り上げた。
椿ちゃんのお母さんに軽く会釈してから、椿ちゃんの入っていった部屋に椿ちゃんのあとを追って入る。
「ここが私の部屋です」
襖を開けた先の部屋は、さっきまでの和の家の雰囲気とは打って変わって普通の女の子の部屋だった。
床はフローリングにはホコリ一つ落ちておらず、部屋の中は綺麗に整理整頓されている。
なんだか、意外だ。
この家の造りから、勝手に椿ちゃんの部屋も和室だと思いこんでいた。
「椿ちゃんのお家って、何をしてるの?」
「言ってなかったですか?一応、華道の家元をしています」
「華道の家元!?」
それって、とっても偉い立場の家ってことだよね・・・?
突然のカミングアウトに、私も里穂も目を白黒させることしかできない。
お母さんが和服を着ていたのも、お仕事が関係していたんだ・・・。
「・・・椿のSNSのアイコンが生け花だったのも、そういうことだったのね」
あ、ああ、なるほど。
里穂の言葉に納得する。
椿ちゃんも頷いていた。
「さあ、早速浴衣を選びましょう!いくつか色や柄があるので、お好きなものを選んでください!」
そう言って椿ちゃんが部屋のクローゼットを開くと、そこには何着もの浴衣がしまわれていた。
固まっていた里穂も、私を浴衣でコーディネートする絶好の機会にやっといつもの調子を取り戻す。
「絢花に似合いそうなのは・・・」
里穂は、私よりも一足先に椿ちゃんの浴衣を一着一着どういう柄か確認しだした。
はい、もうお好きにコーディネートしてください。
私よりも、里穂のほうが絶対センスがいいし里穂に選んでもらったほうが安心だ。
それにしても、すごい量の浴衣だなあ・・・。
「母がくれたんです。新しいものもあれば、母からのおさがりもありますけど」
私の心を読んだみたいに、椿ちゃんが教えてくれる。
母娘、仲がいいんだな。
少しだけ、羨ましく思ってしまう。
「・・・・・・これなんか、どう?」
里穂はこの短時間で候補を一着にしぼったらしく、クローゼットの中から取り出した。
いいなぁ、家族の会話って感じ。
私も、お父さんとお母さんともっと話しておけばよかったな。
なんて、暗い考えはおいといて。
「い、いきましょう!二人とも、私の部屋はもうそこです!」
これ以上暴露されてたまるか、という風に椿ちゃんは多少強引に話を切り上げた。
椿ちゃんのお母さんに軽く会釈してから、椿ちゃんの入っていった部屋に椿ちゃんのあとを追って入る。
「ここが私の部屋です」
襖を開けた先の部屋は、さっきまでの和の家の雰囲気とは打って変わって普通の女の子の部屋だった。
床はフローリングにはホコリ一つ落ちておらず、部屋の中は綺麗に整理整頓されている。
なんだか、意外だ。
この家の造りから、勝手に椿ちゃんの部屋も和室だと思いこんでいた。
「椿ちゃんのお家って、何をしてるの?」
「言ってなかったですか?一応、華道の家元をしています」
「華道の家元!?」
それって、とっても偉い立場の家ってことだよね・・・?
突然のカミングアウトに、私も里穂も目を白黒させることしかできない。
お母さんが和服を着ていたのも、お仕事が関係していたんだ・・・。
「・・・椿のSNSのアイコンが生け花だったのも、そういうことだったのね」
あ、ああ、なるほど。
里穂の言葉に納得する。
椿ちゃんも頷いていた。
「さあ、早速浴衣を選びましょう!いくつか色や柄があるので、お好きなものを選んでください!」
そう言って椿ちゃんが部屋のクローゼットを開くと、そこには何着もの浴衣がしまわれていた。
固まっていた里穂も、私を浴衣でコーディネートする絶好の機会にやっといつもの調子を取り戻す。
「絢花に似合いそうなのは・・・」
里穂は、私よりも一足先に椿ちゃんの浴衣を一着一着どういう柄か確認しだした。
はい、もうお好きにコーディネートしてください。
私よりも、里穂のほうが絶対センスがいいし里穂に選んでもらったほうが安心だ。
それにしても、すごい量の浴衣だなあ・・・。
「母がくれたんです。新しいものもあれば、母からのおさがりもありますけど」
私の心を読んだみたいに、椿ちゃんが教えてくれる。
母娘、仲がいいんだな。
少しだけ、羨ましく思ってしまう。
「・・・・・・これなんか、どう?」
里穂はこの短時間で候補を一着にしぼったらしく、クローゼットの中から取り出した。