そんなこんなで新学期初日は終わり。
一人で、いつもと違う道を通って帰る。
見慣れない景色と一人の静かな下校ということで、里穂とクラスが離れた憂鬱が一気に襲いかかってくる。
少なくとも、新しいクラスメイトたちにはあんまり馴染めそうになかったし。
私自身地味だのなんだの散々バカにされたことに対しても、里穂ほどじゃないにしても不快な気分になった。
はぁ、またクラスで孤立することになるのかな・・・。
さっきからため息が止まらない。
ううん、そんな事言ってられない。
だって、今日から私は新生活を始めるんだから!
「よし、頑張ろ」
小さく一人で呟いた。
「あ、もうすぐかも」
伯母さんから画像で送られてきた目的地の地図を確認する。
地図を送ってもらっといて良かった。
地図を頼りに、もう少しだけ歩く。
着いた。
道を間違えてさえいなければ、画像の赤い印のところに私は今立っているはず。
「・・・え」
スマホをおろして、顔をあげたそのとき。
私の目の前にそびえ立っていたのはマンションなんかではなく。
「何、この大きな家・・・」
私の新しい家はマンションって、伯父さんからは聞いていたんだけど。
もしかして、道を間違えた?
もう一度スマホを確認する。
いや、ここであってる。
地図にあるコンビニもあそこにあるし、太陽の向きからして地図を逆向きに見てるなんてこともありえない。
本当にここなんだ。
「って、いやいやいやいや。伯母さんが地図を送り間違えたのかもしれない。きっとそうだ。うん」
スマホの電話のマークをタップして、急いで伯母さんに電話を掛ける。
『・・・あら?どうしたの、絢花ちゃん』
「伯母さん!」
数コール後に、伯母さんが電話に出る。
聞き慣れた、のんびりとした柔らかい声が電話の向こう側から聞こえてくる。
『そんなに焦って、絢花ちゃんらしくないわねぇ。一体何があったの?』
「伯母さん、私の新居の地図、送り間違えてませんか?」
『送り間違えてないわよ?だって和哉さんと2回確認したもの』
和哉さんっていうのは伯父さんの名前。
ちなみに、伯母さんの名前が栞さん。
伯父さんと2回も確認したの?
「でも、地図のとおりにマンションに向かったら大きな家だったんですけど・・・」
『ああ!ごめんね、絢花ちゃん!』
やっぱり、送り間違えなのかな?
一人で、いつもと違う道を通って帰る。
見慣れない景色と一人の静かな下校ということで、里穂とクラスが離れた憂鬱が一気に襲いかかってくる。
少なくとも、新しいクラスメイトたちにはあんまり馴染めそうになかったし。
私自身地味だのなんだの散々バカにされたことに対しても、里穂ほどじゃないにしても不快な気分になった。
はぁ、またクラスで孤立することになるのかな・・・。
さっきからため息が止まらない。
ううん、そんな事言ってられない。
だって、今日から私は新生活を始めるんだから!
「よし、頑張ろ」
小さく一人で呟いた。
「あ、もうすぐかも」
伯母さんから画像で送られてきた目的地の地図を確認する。
地図を送ってもらっといて良かった。
地図を頼りに、もう少しだけ歩く。
着いた。
道を間違えてさえいなければ、画像の赤い印のところに私は今立っているはず。
「・・・え」
スマホをおろして、顔をあげたそのとき。
私の目の前にそびえ立っていたのはマンションなんかではなく。
「何、この大きな家・・・」
私の新しい家はマンションって、伯父さんからは聞いていたんだけど。
もしかして、道を間違えた?
もう一度スマホを確認する。
いや、ここであってる。
地図にあるコンビニもあそこにあるし、太陽の向きからして地図を逆向きに見てるなんてこともありえない。
本当にここなんだ。
「って、いやいやいやいや。伯母さんが地図を送り間違えたのかもしれない。きっとそうだ。うん」
スマホの電話のマークをタップして、急いで伯母さんに電話を掛ける。
『・・・あら?どうしたの、絢花ちゃん』
「伯母さん!」
数コール後に、伯母さんが電話に出る。
聞き慣れた、のんびりとした柔らかい声が電話の向こう側から聞こえてくる。
『そんなに焦って、絢花ちゃんらしくないわねぇ。一体何があったの?』
「伯母さん、私の新居の地図、送り間違えてませんか?」
『送り間違えてないわよ?だって和哉さんと2回確認したもの』
和哉さんっていうのは伯父さんの名前。
ちなみに、伯母さんの名前が栞さん。
伯父さんと2回も確認したの?
「でも、地図のとおりにマンションに向かったら大きな家だったんですけど・・・」
『ああ!ごめんね、絢花ちゃん!』
やっぱり、送り間違えなのかな?