「変わったことか・・・。あ、そういえば彼女できたって言ってたっけ?」
「え!?初耳だよ!?」
突然のめでたい報告に、目を見開く。
固まる私の横で、郁弥くんはスマホを素早く操作する。
そして、彼女さんとのツーショットを見せてくれた。
「ほら、こいつ。佐奈って言うんだ」
「へえ~、美人な人だね」
「だろ?」
佐奈さんは、クールビューティーという言葉がよく似合うような容姿の人だった。
写真の中にいる二人は美男美女で、とってもお似合いのカップルに見えた。
彼女を褒められて、郁弥くんは嬉しそうに笑った。
・・・郁弥くんも、恋人出来たんだ。
成績もよくて、顔もよくて、人望も厚い郁弥くんだから昔からモテてたよね。
里穂も、郁弥くんも凄いなぁ・・・。
私がいわゆる『リア充』と呼ばれるまでに、あとどれくらいの年月がかかるんだろう。
もしかしたら、一生来ないかもしれないね。
他にも、他愛もない会話をしているといつの間にかシェアハウスの前まで来てしまっていた。
もうちょっと早く別れるつもりだったけど、久しぶりの郁弥くんとの再会に私もテンションがあがって忘れていた。
今は誰もいないのか、シェアハウスは電気がついておらず暗い。
とりあえず、家から出てきた二人とうっかり鉢合わせみたいなことにはならなさそうなので一安心。
「ここがシェアハウスだよ」
「結構、デカいな」
「うん、部屋も広いんだ」
「母さんも、いい物件見つけたな。最初、絢花がシェアハウスに入居するって聞いたときは心配だったけど、大丈夫そうだし良かった」
「郁弥くん心配しすぎ」
私だってもう、小学生じゃないんだよ。
ちょっと不満そうな私が面白かったのか、郁弥くんは楽しそうに笑った。
「じゃあな、また会おう」
「またね」
郁弥くんは、私に背を向けて歩き出す。
角を曲がって郁弥くんの姿が完全に見えなくなるまで手を振って、私は家の中に入った。
ガチャン、と玄関のドアを閉めた。
やっぱり、晶くんも黒江さんもいないみたいで中は暗い。
ボタンを押して、玄関の電気をつける。
今日の夕飯、何にしよう。
そんなことを考えながら、靴を脱いですぐそこの共有スペースに入ろうとしたとき、後ろでドアが開く音が聞こえた。
振り返ると、黒江さんが立っている。
コンビニに行ってたのか、右手にビニール袋を持っている。
「え!?初耳だよ!?」
突然のめでたい報告に、目を見開く。
固まる私の横で、郁弥くんはスマホを素早く操作する。
そして、彼女さんとのツーショットを見せてくれた。
「ほら、こいつ。佐奈って言うんだ」
「へえ~、美人な人だね」
「だろ?」
佐奈さんは、クールビューティーという言葉がよく似合うような容姿の人だった。
写真の中にいる二人は美男美女で、とってもお似合いのカップルに見えた。
彼女を褒められて、郁弥くんは嬉しそうに笑った。
・・・郁弥くんも、恋人出来たんだ。
成績もよくて、顔もよくて、人望も厚い郁弥くんだから昔からモテてたよね。
里穂も、郁弥くんも凄いなぁ・・・。
私がいわゆる『リア充』と呼ばれるまでに、あとどれくらいの年月がかかるんだろう。
もしかしたら、一生来ないかもしれないね。
他にも、他愛もない会話をしているといつの間にかシェアハウスの前まで来てしまっていた。
もうちょっと早く別れるつもりだったけど、久しぶりの郁弥くんとの再会に私もテンションがあがって忘れていた。
今は誰もいないのか、シェアハウスは電気がついておらず暗い。
とりあえず、家から出てきた二人とうっかり鉢合わせみたいなことにはならなさそうなので一安心。
「ここがシェアハウスだよ」
「結構、デカいな」
「うん、部屋も広いんだ」
「母さんも、いい物件見つけたな。最初、絢花がシェアハウスに入居するって聞いたときは心配だったけど、大丈夫そうだし良かった」
「郁弥くん心配しすぎ」
私だってもう、小学生じゃないんだよ。
ちょっと不満そうな私が面白かったのか、郁弥くんは楽しそうに笑った。
「じゃあな、また会おう」
「またね」
郁弥くんは、私に背を向けて歩き出す。
角を曲がって郁弥くんの姿が完全に見えなくなるまで手を振って、私は家の中に入った。
ガチャン、と玄関のドアを閉めた。
やっぱり、晶くんも黒江さんもいないみたいで中は暗い。
ボタンを押して、玄関の電気をつける。
今日の夕飯、何にしよう。
そんなことを考えながら、靴を脱いですぐそこの共有スペースに入ろうとしたとき、後ろでドアが開く音が聞こえた。
振り返ると、黒江さんが立っている。
コンビニに行ってたのか、右手にビニール袋を持っている。