あとで里穂に聞こうっと。
私は、また参考書に目を落とした。
「ねえ、里穂」
「何?」
約束通り休憩時間になると里穂は遊びに来てくれた。
いつもと同じように私は勉強してながら、里穂の話に時々相槌を打ったりしている。
それでも里穂は楽しそうに最近身のまわりで起こった面白い話や嬉しかったこととかを笑顔で話してくれる。
一人で黙々と学生生活を送るよりこうやって話してくれる友達がいたほうがずっといい。
1年生のときも、ずっと一人だった私に声をかけてくれたのは里穂だったんだよね。
授業の活動の中でグループを作る時にいつも一人だけ余って気まずい思いをしていた私にとって、そんな里穂は神様に見えた。
それから、すぐに仲良くなったんだっけ。
今も、あのとき私に声をかけてくれた里穂には感謝している。
「このクラスにいる『あの二人』って誰のことかわかる?」
前の人の席を借りて、自動販売機で買ってきたいちごミルクを飲んでいる里穂にずっと気になっていたことを尋ねる。
「ぶほっ!」
すると、どういうわけか里穂はいちごミルクを吹き出した。
ゲホッゲホッと里穂は数秒間むせる。
きっと、変なところにいちごミルクが入ったんだと思う。
「里穂!?大丈夫!?」
「絢花、ワンモアタイム?」
「え、大丈夫?」
「その前!」
「・・・『あの二人』って誰のことかわかるって訊いたけど。それがどうかしたの?」
「どうかしたの、じゃないわよ!」
里穂の声が少しだけ大きくなる。
そしてすぐ、頭を抱える。
「はぁ〜・・・。まさかあの絢花がそんなことを・・・」
「里穂?」
なんで、そんなにうろたえているんだろう?
何か、まずいことでも訊いちゃったのかな?
特に思い当たる理由もなく、私も私でおかしな様子の里穂に戸惑う。
「その二人のことについて気になるの?」
「いや、そりゃまあ私だけ知らないっていうのはなんだか気持ちが悪いし・・・」
「そう・・・」
里穂は、しばらく一人で難しい顔をする。
「里穂?本当にどうしちゃったの?」
「・・・いいわ、教えてあげる」
「本当?何か訊いちゃダメなことなら無理して教えなくてもいいんだよ?」
「ううん。絢花も知っておいたほうが対策できると思うし」
「?なんだかよくわからないけど、一応ありがとう」
対策って、なんのこと?
私は、また参考書に目を落とした。
「ねえ、里穂」
「何?」
約束通り休憩時間になると里穂は遊びに来てくれた。
いつもと同じように私は勉強してながら、里穂の話に時々相槌を打ったりしている。
それでも里穂は楽しそうに最近身のまわりで起こった面白い話や嬉しかったこととかを笑顔で話してくれる。
一人で黙々と学生生活を送るよりこうやって話してくれる友達がいたほうがずっといい。
1年生のときも、ずっと一人だった私に声をかけてくれたのは里穂だったんだよね。
授業の活動の中でグループを作る時にいつも一人だけ余って気まずい思いをしていた私にとって、そんな里穂は神様に見えた。
それから、すぐに仲良くなったんだっけ。
今も、あのとき私に声をかけてくれた里穂には感謝している。
「このクラスにいる『あの二人』って誰のことかわかる?」
前の人の席を借りて、自動販売機で買ってきたいちごミルクを飲んでいる里穂にずっと気になっていたことを尋ねる。
「ぶほっ!」
すると、どういうわけか里穂はいちごミルクを吹き出した。
ゲホッゲホッと里穂は数秒間むせる。
きっと、変なところにいちごミルクが入ったんだと思う。
「里穂!?大丈夫!?」
「絢花、ワンモアタイム?」
「え、大丈夫?」
「その前!」
「・・・『あの二人』って誰のことかわかるって訊いたけど。それがどうかしたの?」
「どうかしたの、じゃないわよ!」
里穂の声が少しだけ大きくなる。
そしてすぐ、頭を抱える。
「はぁ〜・・・。まさかあの絢花がそんなことを・・・」
「里穂?」
なんで、そんなにうろたえているんだろう?
何か、まずいことでも訊いちゃったのかな?
特に思い当たる理由もなく、私も私でおかしな様子の里穂に戸惑う。
「その二人のことについて気になるの?」
「いや、そりゃまあ私だけ知らないっていうのはなんだか気持ちが悪いし・・・」
「そう・・・」
里穂は、しばらく一人で難しい顔をする。
「里穂?本当にどうしちゃったの?」
「・・・いいわ、教えてあげる」
「本当?何か訊いちゃダメなことなら無理して教えなくてもいいんだよ?」
「ううん。絢花も知っておいたほうが対策できると思うし」
「?なんだかよくわからないけど、一応ありがとう」
対策って、なんのこと?