だから、私が晶くんを責めるのはとんだお門違いだ。
「あ・・・でも、ひとつだけ聞いてもいいかな?」
「ん?なんでも言って」
晶くんから許可をもらったので、ずっと疑問に感じていたことを口にする。
「どうして晶くんはクラス委員に立候補したのかなって。ずっと気になってて・・・」
「あ~・・・なんていうのか、絢ちゃんの力になりたくて」
「え?」
予想の斜め上の回答に、私は首をかしげる。
私の力に?
どういうことだろう。
「絢ちゃん、休憩時間はずっと勉強してたでしょ?それに、こんな時期に引っ越しだし。何か事情があるのかなって思って。クラス委員になったら内申点ももらえるし、それなら僕がクラス委員の仕事をして少しでも絢ちゃんの手助けがしたくて。料理のお礼にも丁度いい機会だったしね」
え・・・!
晶くん、本当にいい人だ・・・!
どういう環境で育てば、こんな善人になれるんだろう?
今更のことだけど、あらためて晶くんの性格の良さに感動する。
どこかの誰かとは本当に大違いだ。
・・・でも、これからはそれも言えなくなるのか。
黒江さん、文句は言いながらもちゃんと看病してくれたし分かりにくいだけで本当は優しい人なのかもしれないから。
「絢ちゃん、本当にごめんね。結果、僕のせいでけがすることになっちゃったし」
「う、ううん!晶くんの優しさに感動してただけだから!」
ずっと黙ったままの私が、怒っていると勘違いしたのか晶くんは申し訳なさそうな顔をする。
慌てて否定すると、少し安堵したようで表情が和らぐ。
「でもね、晶くん。私にもクラス委員の仕事はさせてほしいな」
「理由、聞いてもいいかな?」
「う~ん、なんて言ったらいいんだろう。立候補したわけじゃないけど、クラス委員にはなったわけだから。ちゃんと仕事しないと不誠実だなぁと思って」
そこまで言うと、晶くんは驚いたような、でも納得したような柔らかい表情で私を見た。
整いすぎた甘い顔で見つめられて、なんだかドキドキしてくる。
「絢ちゃんは、真面目で誠実なんだね」
「えっ!?そ、それを言うなら私よりも何倍もいい人だよ!優しいし、真面目だし、誠実だし」
だから女の子たちも虜にされちゃうんだろうな。
晶くんが異様にモテる理由が、なんとなくわかった気がする。
私の言葉に「ありがとう」と短くお礼を言って晶くんは立ち上がった。
「あ・・・でも、ひとつだけ聞いてもいいかな?」
「ん?なんでも言って」
晶くんから許可をもらったので、ずっと疑問に感じていたことを口にする。
「どうして晶くんはクラス委員に立候補したのかなって。ずっと気になってて・・・」
「あ~・・・なんていうのか、絢ちゃんの力になりたくて」
「え?」
予想の斜め上の回答に、私は首をかしげる。
私の力に?
どういうことだろう。
「絢ちゃん、休憩時間はずっと勉強してたでしょ?それに、こんな時期に引っ越しだし。何か事情があるのかなって思って。クラス委員になったら内申点ももらえるし、それなら僕がクラス委員の仕事をして少しでも絢ちゃんの手助けがしたくて。料理のお礼にも丁度いい機会だったしね」
え・・・!
晶くん、本当にいい人だ・・・!
どういう環境で育てば、こんな善人になれるんだろう?
今更のことだけど、あらためて晶くんの性格の良さに感動する。
どこかの誰かとは本当に大違いだ。
・・・でも、これからはそれも言えなくなるのか。
黒江さん、文句は言いながらもちゃんと看病してくれたし分かりにくいだけで本当は優しい人なのかもしれないから。
「絢ちゃん、本当にごめんね。結果、僕のせいでけがすることになっちゃったし」
「う、ううん!晶くんの優しさに感動してただけだから!」
ずっと黙ったままの私が、怒っていると勘違いしたのか晶くんは申し訳なさそうな顔をする。
慌てて否定すると、少し安堵したようで表情が和らぐ。
「でもね、晶くん。私にもクラス委員の仕事はさせてほしいな」
「理由、聞いてもいいかな?」
「う~ん、なんて言ったらいいんだろう。立候補したわけじゃないけど、クラス委員にはなったわけだから。ちゃんと仕事しないと不誠実だなぁと思って」
そこまで言うと、晶くんは驚いたような、でも納得したような柔らかい表情で私を見た。
整いすぎた甘い顔で見つめられて、なんだかドキドキしてくる。
「絢ちゃんは、真面目で誠実なんだね」
「えっ!?そ、それを言うなら私よりも何倍もいい人だよ!優しいし、真面目だし、誠実だし」
だから女の子たちも虜にされちゃうんだろうな。
晶くんが異様にモテる理由が、なんとなくわかった気がする。
私の言葉に「ありがとう」と短くお礼を言って晶くんは立ち上がった。