「ふむ、君たちがリオの友達かい？」

躑躅はボールに空気を入れてまっていた

「こ、こんにちは」
「初めまして」
「初めまして。私は躑躅伊豆。よろしく」

國谷は早速聞き出した

「どうして躑躅さんは、北条さんに戻ってきてほしいの？」
「彼女は私の目標でありライバルであり憧れだ」
「憧れ…？でも、躑躅さんとリオはいつも戦って＿」
「49戦24勝25敗」

躑躅は柏木の言葉を遮る
真っ直ぐな目で、彼女は見つめた

「私とリオの戦績だ。私は彼女にいつも追いつけない。それは彼女がいつも私より上手だからだ」
「それがたとえ、どうしても戻りたくない理由があったとしても？」
「リオが好きなものは、誰よりも私が知っている。リオが嫌いなものはわからないが、今まで何回もぶつかってきた私は知っている。だからこそ、好きなものを簡単に手放して欲しくないのだ」

カゴの中にボールが50個積み重なると、空気入れを引き出しにしまった