「…………」

「大丈夫ですか?」

そんな声が聞こえて目を開ける

目の前には私とおんなじ制服が映っていて顔を上げる



そこには……

「ひ……」


「怯えてる?」

茶髪でピアスじゃらじゃらの男の人が見下ろしていた


そのまま、顔を上げられず俯いたまま電車は動いていた




「ぁっ…あの、ありがとうございま、す…」

電車から降りて、髪の隙間から見える瞳の見つめてお礼を言う


「いえ、お役に立てたなら、何よりです」

怖そう、と思っていたけど柔らかく微笑んだその顔に思わず見とれてしまった