「おはようございます実乃梨先輩」

「な………ぁ…ぅ…」

「ふ、可愛いですね、朝から」

爽やかに放たれた言葉にぶわっと顔が熱くなる


「今は明るいのでいろんな表情が見えます」

近寄ってきた“棗くん”から逃げようと一歩下がるがすぐ玄関に背中がぶつかった


「なんで……うち…に…」

「え?僕昨日言いましたよ?」


昨日…?…………


『明日の朝も迎え行きますね』

『えぇ!?だめですだめです来ないでくださいっ!』


「…わたし断りましたよね?」

「実乃梨先輩に拒否権はないので」

「なぁ……っ!?」