「もうっ…」

「実乃梨先輩から言ってきたくせに僕より赤い」

頬を撫でられ、意識しないように魚に目を向ける


「ぁっ、小さいっ…」

「ふ…」

「い、伊織くんも見よ?」

どうにか向けられる視線から逃れたくて誘う


「見てますよ」

そう言いながらもこちらを見てくる


「見てないじゃん」

「見てますよ、実乃梨先輩を」


「私なんて見ても楽しくないですっ」

「僕は楽しいので、いいんです」


これ以上はもう何を言っても無駄だろう

と諦めた