「1年生なの…?」

「は…?」「え…?」


体制は変わらず目線だけがこちらに向いた


「ぇっ!?」


「ちっ……棗、部活終わってたら実乃梨に状況説明しなさいよ」

「はい、最初からそのつもりです」


綺麗に染まった髪を揺らし、頷いた“棗くん”を呆然と見てることしか出来なかった



「ほら、声かかった」

状況が落ち着いたころグラウンドの真ん中から声がかかり、“棗くん”は、走っていった



「へぇ………棗がね…」

「?琴羽?」

「ううん、なんでもない」


琴羽の意味深な感慨深そうな横顔が印象に残った