視線が気にならないわけではない

いや、かなり気になる

同年代ぐらいの人がこちらをチラチラ見ているのが視界に入る



伊織くんがかっこいいから目がいっちゃうのかもしれないが恥ずかしい


「ね、分かりました?先輩?」

バクバクする心臓を押さえて頷くと手のひらから解放された


「は、ぁっ…」

いつの間にか息を止めていたらしい

大きく息を吐く


「ふ、息止めてたの?かわい」

「っ……伊織くん、そうやって可愛いばっかり言うのやめてください」

声をひそめて文句を言う


「無理です、可愛いですもん」

「可愛くないです、眼科を紹介しましょうか?
あ、紹介できる眼科がないや…」