急に体を起こした私を不思議そうに見つめる棗くん


その唇が興味ありげに開く前に声を出す


「棗くん」

「はぃ…?」


「えいちゃんが…………俺もライバルって言ってました……ぁっ!?」


「ねぇ、実乃梨先輩」

「ひゃっ…はいっ」

「先輩は、僕のこと好きですか?」


「っ~~!!!」


「……好きじゃ、ないですか?」


「すっ……すき、っ…です…」

耳元で囁かれ、小さく呟く


ぎゅ、

と力を込めた棗くんの吐息が耳にかかった