案の定、棗くんは女の子に囲まれて歩きにくそうだった


「……へぇ…」

「?琴羽?」

「実乃梨、ちゃんと棗のこと好きじゃん」


「っ……!」

頬杖をつき、顔を寄せてきた琴羽

その言葉に顔が熱を持つ


「ぅ……だって、」

「はいはい、好きなのに言い訳はいらない」

頬を挟まれ、引っ張られる


「いつも思うけど実乃梨ってほっぺプニプニだよね?」

真剣な顔で頬を引っ張る琴羽


「ふほっへるってこほ!?」

「ははっ、違う違う、可愛いってこと」

「…………」

「びよーん」