「こ、ここ座ってくださいっ」

強引に座らせ、鞄から、


ぁ……


「唇に絆創膏は貼れませんね」

自分の唇に手を当てて、んー…と考え込む


「どうしましょう…」

そう呟きながらとりあえず流れる血をティッシュでおさえる


「ぃ……」

「痛いですか?すみません、我慢してください」

「…………」

顔をしかめたのを見て、眉を下げる


痛そう……


「よし、止まりました」

「………」

「舐めないでくださ……どうかしました?」


じーっと見られているのに気がついた

髪の隙間から覗く瞳はどんな感情なのかさっぱり分からない