唯織が優しげなその目で私を見つめている。 時が止まったように、外の雑音が消えた。 ゆっくりと、唯織が手を伸ばしてくる。 ……え、やっぱりそういう流れ? 先程の【キス】というワードが頭に浮かび、顔に熱が集まるのが分かった。 ど、どうすればいいの? とりあえず、目を閉じなきゃ。 こういうのって、自分からいかずに待ってればいいんだよね? ぐるぐると頭をフル回転させ、ゆっくりと目を閉じた。