「え!?私が月空組のトップ!?」
こんにちは、望月珠愛(もちづきみお)です。
今日はおじぃちゃんのお家に遊びに来てるんだけど、、、。
どうやら私は総長になるそうです。
「無理無理無理!無理だよ!おじぃちゃん!」
「何でじゃ?」
「何でって…。」
私が何でトップを務めなきゃないの!
私は可愛い制服の高校に通って、かっこいい先輩に恋をして、その恋が成就して幸せな高校生活を送る予定なのに。
私のお家は代々受け継がれている"月空組"という組がある。
なんでも、関東で1位、2位を争う程名が高いだとか。
でも、私にはそんなのどうだっていいのに!
「お願いじゃ、珠愛。ウチには珠愛しかいないんじゃ。その通りじゃ。」
「おじぃちゃん…。」
おじぃちゃんは今まで誰にも頭を下げたことはなかったのに、私に土下座までした。
その土下座は私が生きてきて見てきた中でも1番、深々とし、そして何より、かっこよかった。
「おじぃちゃん頭を上げて。やるよ。私。月空組のトップやるよ。そして、誰も敵わない月空組にしてみせるよ。」
「珠愛…!!」
おじぃちゃんは目に涙を浮かべ私を抱きしめた。