頑張るしかない。


ドアをノックすると、返事が有ったので中に入る。


なんだか、吸血鬼が住んでそうな黒を基調とした部屋に冷たそうな表情の男性ひとり。

女嫌い……。


そう思うと、なんて声を掛けていいのか悩む。


「は、初めまして!!
今日からお世話をさせて頂く、白雪美琴です!!よろしくお願いします!!」

「ああ……。
コイツが、久遠が呼んだ子……」


久遠が呼んだ?


それが、気になったけど『こいつ』扱いされた事で怒りが湧いた。


しかし、月50。

呪文のように頭で唱えながら、怒りをかき消していく。