そんな千鶴さんの顔を無意識に見つめていると千鶴さんの表情が真面目になった。



「雪乃」

「何でしょう」

「親父には婚約者だったとかそういうの関係なしに惚れたって話す」

「⋯⋯っ」

「それと雪乃の親父さんが望む結果には最終的になったのかもしれねぇけど、家とか利益とか跡継ぎとかそういうの全部なしに雪乃と一緒になる事も近いうちに雪乃の家に報告する」

「⋯千鶴さん、」

「俺はこの先何があってもずっと───」

「⋯⋯⋯」

「────────雪乃と生きていきたい」





真剣な眼差しで力強くそう言った千鶴さんにあたしもこの先何があっても、どんな事があっても千鶴さんと生きていきたいと。生きていくと誓った。



今日、大好きな人と想いが通じ合った日を忘れない。