「後から言うなんてダサすぎるけど、言わせてくれ」

「⋯⋯っ」



「雪乃が好きだ」





真っ直ぐ見つめられて、愛おしそうな表情でその言葉を言われてたらあたしは⋯あたしは⋯っ、





「っ⋯、あたしもっ、⋯千鶴さんが好きですっ⋯」

「ああ」

「振られたって思って、千鶴さんの隣には相応しくないと思って⋯諦めようとしたけどっ⋯」

「ああ」

「どうしてもっ、好きなんですっ」





そう言った瞬間強く引き寄せられたあたしは千鶴さんの温もりに包まれていた。

抱き締められたとわかった時には温かいその体温に、落ち着く香りに、同じリズムで刻む鼓動に、涙が溢れ出した。