「え⋯、え⋯」


信じられない言葉に口をパクパクと動かすあたしを見てまた千鶴さんは笑った。




「雪乃が好き」

「え⋯、うそ⋯」

「嘘じゃねぇよ」

「う、だっ、て⋯」




信じられない言葉だった。

千鶴さんがあたしを好きだなんて夢を見ているのかと思った。


だけどいくら頬を抓ってみても、何度目を閉じたり開いたりを繰り返しても変わりはなくて⋯これが現実なんだと思い知る。



あたしを好きだと言ってくれた千鶴さんの顔を見ればその顔はとても優しくて、真剣で。


嘘やからかいなんて微塵も感じさせなくて。これが夢じゃないならその言葉は⋯想いは本当で。






「⋯⋯⋯、っ!」




ビックリ、だけどとても嬉しい。

嬉しくて嬉しくて堪らない。




けど、




疑問だらけな事も事実で。