それからというもの私は毎日窓の外を眺めるのが日課になっていた

我ながら気持ち悪いなと思う

そもそも彼は誰なのだろうか

こんなに毎日見ているのに陸上部という事以外なにも知らない事に気づいてしまった

「樹ー!つかれたあああ」

聞きなれた声が聞こえてくる

友達の凪だ

私が図書委員ということを知ってから
部活の休み時間にここに来るようになった

「 おつかれ 」

凪の明るさで私まで笑顔になってくる

「てか何見てたの?」