「なるほどねぇ……それで、若葉は悩んでるんだ?」


莉奈に言われ、私はコクコクと頷く。


「告白ってやっぱ勇気いるもんね。うーん、そうだなぁ。面と向かってなかなか好きって言えないのなら……スマホのメッセージで伝えるとか? それか電話はどう?」

「メッセージに、電話かぁ……」


スマホを使った伝え方は、考えたことがなかったな。


「それとも、手紙……とか?」

「手紙……?」


それっていわゆる、ラブレターってやつ?


「莉奈。私、純太に手紙なんて書いたことないし。それに今どき、ラブレターだなんて……」


スマートフォンやタブレットといったものがなかった昭和の時代とかならまだしも。今は、令和だよ?!

お正月に年賀状を出す人すら年々減ってきているらしいのに、手紙だなんて。


「だから、逆に良いんだよ」

「え?」

「今ではあまりないけど、直筆の手紙ってもらうとやっぱり嬉しいよね? メールとかで伝えるのも良いけど。自分が気持ちを込めて書いた言葉で相手に伝えるのって……素敵じゃない?」