純太が半分に割ったシュークリームの片方を、私に渡してくれる。


「……もらってもいいの?」

「当たり前だろ? これは、本当は若葉のために買ったんだから。意地悪なこと言ってごめん。はい、半分こ」


純太……。


「ありがとう」


私は純太から、シュークリームを半分受け取る。


「学校行く前に、コンビニ寄って買い食いとかダメだろうから……内緒な?」


唇の前で人差し指を当て、パチッとウインクした純太に、思わずキュンとしてしまった。


「いただきます」


純太の優しさも相まってか、もらったシュークリームはほっぺが落っこちてしまいそうなくらい美味しかった。