ようやく、HRが終わり本当にこれで最後になった。


皆にお別れを言って、教室を出た私に


「あのっ、椎名サン。」

と誰かが声をかけた。

振り返った私の前には、


(えぇっと・・・ぇっとぉ。

あぁ、喉まで出かかってるんだよ・・・)


そこに立っていた男の子の名前を思い出そうと必死の私を見て、

「高田です。高田春樹です。

椎名サンの斜め後ろの席の・・・」

「そうだっ!

斜め後ろの席の高田クンっ。どしたの?」


と私。