工場にはなんの機材も残されていなかったから、事故である可能性はゼロ。

何者かが工場に忍び込んで爆発物の実験をしたのではないかと警察は疑った。

実際、それが始まりの合図だったかのように、その後にも爆発は続いた。
ある時は公園で、ある時は繁華街で。

幸い、人が亡くなるような事件にはなっていなかった。

爆破そのものが目的なのか、それとも誰にも見つからないように人のいないタイミングを狙っているのか、爆弾魔による被害はあくまでも物に限定されていた。

あれ?

なんだろう。