「なんか、わたしと莉子が一緒に廊下を歩いているところを、見たことがあるみたい。それで生徒会に行ったときあの可愛い女子は誰だって、聞かれたことがあったの。いわゆる、ひとめぼれってやつかな」

「ちょっと信じられないような話だけど」

そんなにわたしに魅力があるとは思えない。

地味な顔をしているし、スタイルだっていいわけじゃない。

もちろん人の趣味ってそれぞれだけれど、一目惚れされるような派手なタイプではないように思う。

「自信を持ちなって。莉子は十分にかわいいよ。」

ここで自分を卑下したって仕方がない。

わたしの目的にかなうなら、そう信じるべき。

「性格とかはどうなの?」

「性格は悪くないと思うよ。真面目な感じで、悪い噂とか聞かないし。ひとつ問題があるすれば、優秀過ぎるってところかな」