「あっ」
「ん?どうかした?」
「そっか。その手があったんだ」
わたしは立ち上がって机に手をついた。
「なに、突然叫んだりして」
そうだ、この方法があった。
どうしてすぐに思い付かなかったんだろう、こんな単純な方法。
これなら、海斗くんを救うことができる。
確実とまではいえないけど、かける価値はあると思う。
海斗くんと麗が付き合うことに抵抗は?
ううん、そんなこと考えてる暇なんてない。
いまのわたしが選べるのは、ひとつの道だけ。
麗に嫉妬なんてしていられないし、正直、そういう感情も沸いてはこない。
「おーい、聞いてますか?」
若葉が目の前で手を振っている。
わたしはその手を取り、握りしめた。
「ありがとう、若葉。あなたのおかげで前に進めるかもしれない」
「いや、だから、なにがなんだかわからなくてこっちは戸惑ってるんですけど」
「なんでも言うこと聞いてあげる。望みはある?」
「……じゃあ、とりあえず手を離してくれるかな」
「あ、ごめん」
わたしは言われた通りに手を離す。
「やっぱり莉子、精神が不安定だよね。すごく心配。変なこととか考えてないよね」
「変なことって、もしかして自殺とか?」
「莉子に限って、そんな馬鹿なことはしないと思うけど」
「するよ」
「え?」
「わたし、自殺するから」
キョトンとする若葉。
わたしは笑顔のまま、そんな若葉を見下ろしていた。
「ん?どうかした?」
「そっか。その手があったんだ」
わたしは立ち上がって机に手をついた。
「なに、突然叫んだりして」
そうだ、この方法があった。
どうしてすぐに思い付かなかったんだろう、こんな単純な方法。
これなら、海斗くんを救うことができる。
確実とまではいえないけど、かける価値はあると思う。
海斗くんと麗が付き合うことに抵抗は?
ううん、そんなこと考えてる暇なんてない。
いまのわたしが選べるのは、ひとつの道だけ。
麗に嫉妬なんてしていられないし、正直、そういう感情も沸いてはこない。
「おーい、聞いてますか?」
若葉が目の前で手を振っている。
わたしはその手を取り、握りしめた。
「ありがとう、若葉。あなたのおかげで前に進めるかもしれない」
「いや、だから、なにがなんだかわからなくてこっちは戸惑ってるんですけど」
「なんでも言うこと聞いてあげる。望みはある?」
「……じゃあ、とりあえず手を離してくれるかな」
「あ、ごめん」
わたしは言われた通りに手を離す。
「やっぱり莉子、精神が不安定だよね。すごく心配。変なこととか考えてないよね」
「変なことって、もしかして自殺とか?」
「莉子に限って、そんな馬鹿なことはしないと思うけど」
「するよ」
「え?」
「わたし、自殺するから」
キョトンとする若葉。
わたしは笑顔のまま、そんな若葉を見下ろしていた。