「べつに、海斗くんとは別れる予定とかないから」
「そうかな。なんかさ、前から気になってるんだけど、莉子って本当にサッカー部の彼、橘くんのことが好きなの?」
若葉はこういうところ、鋭い。
わたしの心の奥底にある感情に気づいている。
わたしと海斗くんが、必ずしも恋愛感情だけで結ばれているわけではないということを、肌で感じている。
「え、どういうこと?」
それでも、わたしはとぼけるしかない。
「好き好きっていうオーラが感じられないんだよね。彼氏のことを語るときもすっごい冷静っていうか、もう何十年も連れ添った相手みたいに淡々と語るじゃない」
「幼なじみ、だからかな」
「別に、感情を露にすることが恋愛だとも思わないわけよ。高校生ならなんとなく付き合ってみる、みたいのも多いし。でも、莉子はそういう感じでもなさそう。恋愛そのものを楽しんでいないっていうかさ」
「すごく恋愛を語ってるけど、若葉はまだ誰とも付き合ったことないんじゃないの?」
そう聞いたことがある。
「そうかな。なんかさ、前から気になってるんだけど、莉子って本当にサッカー部の彼、橘くんのことが好きなの?」
若葉はこういうところ、鋭い。
わたしの心の奥底にある感情に気づいている。
わたしと海斗くんが、必ずしも恋愛感情だけで結ばれているわけではないということを、肌で感じている。
「え、どういうこと?」
それでも、わたしはとぼけるしかない。
「好き好きっていうオーラが感じられないんだよね。彼氏のことを語るときもすっごい冷静っていうか、もう何十年も連れ添った相手みたいに淡々と語るじゃない」
「幼なじみ、だからかな」
「別に、感情を露にすることが恋愛だとも思わないわけよ。高校生ならなんとなく付き合ってみる、みたいのも多いし。でも、莉子はそういう感じでもなさそう。恋愛そのものを楽しんでいないっていうかさ」
「すごく恋愛を語ってるけど、若葉はまだ誰とも付き合ったことないんじゃないの?」
そう聞いたことがある。