この高校はわたしの家から徒歩圏内にあるけれど、中学時代の友達はそんなに多くはない。
県内でも有数の進学校だから競争倍率がそれなりに高くて、しかも近くには電車の駅があるから、いろんな地域から生徒が集まってくる。
クラスにも知り合いがいなくて、でもわたしは高校生活では孤独は感じなかった。
教室でいつも一人でいるのが気になったのか、若葉が気さくに話しかけてくれたから。
生徒数がそこまで多くないから、二年生になってもわたしたちは同じクラスだった。
席順は名字で決まるようになっているので、上下に席も並んだまま。
「じゃあ、もしかして莉子のほう?他に好きな人ができて、彼氏とどうやって別れたらいいかって悩んでるとか」
「違うよ。昨日は夜遅くまで起きてたから、眠いのを我慢してるだけ」
「えー、そんなふうには見えないな」
県内でも有数の進学校だから競争倍率がそれなりに高くて、しかも近くには電車の駅があるから、いろんな地域から生徒が集まってくる。
クラスにも知り合いがいなくて、でもわたしは高校生活では孤独は感じなかった。
教室でいつも一人でいるのが気になったのか、若葉が気さくに話しかけてくれたから。
生徒数がそこまで多くないから、二年生になってもわたしたちは同じクラスだった。
席順は名字で決まるようになっているので、上下に席も並んだまま。
「じゃあ、もしかして莉子のほう?他に好きな人ができて、彼氏とどうやって別れたらいいかって悩んでるとか」
「違うよ。昨日は夜遅くまで起きてたから、眠いのを我慢してるだけ」
「えー、そんなふうには見えないな」