「さっきから、なにか変なの」

「変?」

「なにか大事なことを忘れているような気がして」

「大事なこと?楽しい夢でも見てたんじゃないのか。海斗くんとのデートとか」

お父さんがからかうように言う。

この年齢くらいの娘に彼氏がいても、お父さんは神経質になったりしない。

相手の男子のことも、いろいろとわかっているから。