とはいっても、時間は有限。

いずれかならず隕石は落ちてくるし、わたしの体も万全とはいえない。

わたしの体調は日々悪化していた。

でもそれは、肉体的な苦しみではなくて、気持ちの問題のほうが大きかった。

簡単に言うと、とても眠い。

実際のところ、これは睡魔というのとは、ちょっと違う気がした。

確かに眠くはあるのだけれど、必ずしも心地よさが伴うものではなかった。

失神、のほうが近いのかもしれない。

自然と目を閉じると、暗闇の沼に引きずり込まれるような恐怖を感じる。

少しでも気を抜けば、わたしの心はどこか遠くへと消えてしまう、そんな感じがした。

わたしはなるべく、異変が周囲に悟られないように生活をした。

不思議と海斗くんといるときは、その暗闇の現象は襲ってはこなかった。

わたしの生きたいという意識が高まるからかもしれない。