わたしはその日にさっそく、マコに会うことにした。

何もしなければ、マコは再び政府へわたしが能力者であると密告するかもしれない。

今回もビジョンが出るかはわからないけど、もしマコにも記憶の蓄積があればその可能性は高そうだった。

そうなるといろいろとややこしくなって、海斗くんの救出作戦がダメになってしまうかもしれない。

とくにわたしが最初に保護されるようなことは避けないといけない。

前回と同じように放課後にマコを公園へと誘った。

早口で事情を説明すると、マコは意外なほどすんなりと受け止めた。

わたしが彼女に未来予知の力があることを指摘したからかもしれないけど、だとしても不気味なくらいにわたしの話を疑う様子がない。

「うーん、なんだろう。前にもそんなことがあったのうな気もするんだよね」

海斗くんのように、マコにもやっぱり残っているのかもしれない、前の世界の記憶というものが。