「そもそも、仮に莉子の言う通りだったとしても、あの事故は莉子が狙ったものじゃないでしょ。たまたま橘くんが追ってきたから、事故に遭ったわけで」

「もう、その辺はどうでもいい」

「え?」

「あれはわたしのせいだって決めてるの。他の解釈なんていらない。わたしのせいで海斗くんは事故に遭い、それを償う責任がわたしにはある。これだけがすべてだから。わたしの答えだから」

「莉子?」

「それより、どうしてなのか、聞かせてもらえる?わたしの能力を国に訴えた理由」

マコがわたしの能力を知ったのは中学二年生のころだから、およそ四年ほどが経っている。

それまでずっと秘密にしてきたのに、突然こんなことをするなんて不可解だった。