なにか確信があるのか、それともそうすることで認めやすい状況に持っていこうとしているのか。

どちらにしても、わたしはその事実を認めるわけにはいかない。

もし能力者だとばれれば、わたしだけが施設へと収容される。

7月17日に戻ることは二度となくなり、海斗くんは7月24日に死ぬことが確定する。

「何かの勘違いじゃないですか。わたしにはそんな特別な力なんて備わっていません。だよね、海斗くん」

隣にに視線を向けると、海斗くんはうなずいた。

「そりゃそうだよ。莉子にそんな力があったら、彼氏であるおれがすぐに気づくはずだし。なんならそれ、おれのことかもしれないですよ」

そこで海斗くんは予知夢みたいなものを見たと、軽い口調で言った。