もう何十年もこのループを繰り返しているような、そんな感じ。

「おお、莉子、今日はやけに食欲あるんじゃないか」

お父さんが食べる手を止めて、わたしの食事光景をじっと眺めている。

わたしは朝食をいつもより多く食べることにした。

少しでも体力をつけて、この戦いに挑みたかった。

幸いというか、体重のことなんて全然気にしなくてもいいから、お母さんにパンやおかずをいつもの倍出してくれるように頼んだ。

「若いんだから当然よ。この年でダイエットなんて考えていたら、人生楽しくないもの」

「いつもそれくらい食べたらいい。まだ十代だからな。どうせすぐに消費されるんだから」

「わたしが学生のころなんて、毎日そのくらい食べてたわよ」

そう言ってお母さんはお父さんの手元に目をやった。