そしてそんな痛みを感じるということは、わたしにはまだ生きる気力があるのだと悟った。

わたしにはまだ、やるべきことがある。

生きよう、海斗くんのために。

あと数時間だけれど、このまま意識を保っていれば、わたしの自殺は成立しないはず。

そうすればまた、7月17日に戻ることができる。

「……海斗くん」

「なんだ?」

「わたしね、今度こそ、海斗くんを救うから」

「え?」

「どんなことをしても、海斗くんを守るから。わたしの命が尽きる前に、成功させてみせるから」

「莉子、どうしたんだ。混乱しているのか」

絶望はもう、許されない。

わたしはこの命が尽きるまで、ううん、つきる前に、必ず計画を成功させてみせる。