わたしは部活を休むために激しく演技をしたから、もしかしたら途中で倒れてしまっているのかもしれないと不安になったらしかった。

もし、わたしが部活を早退しなければ?

いつもの時間に帰り、少し遠回りでもしておけば?

あの事故に巻き込まれることはなく、海斗くんが二度とサッカーができないようなことにはならなかったはず。

わたしが、海斗くんから未来を奪ってしまったのだ。

わたしの未熟さが招いてしまった事故だった。

わたしは罪滅ぼしのために、海斗くんのために時間を割いた。

すべてのプライベートを海斗くんのために捧げた。

それが恋愛感情だと海斗くんが誤解しても不思議じゃないくらいに、精一杯に尽くした。

そのことがきっかけで、わたしたちは付き合うようになった。

海斗くんから告白をされたとき、わたしには断る勇気はなかった。