どちらかと言えば幼い頃は、わたしは海斗くんよりも優愛さんと遊ぶことが多かった。

やっぱり同性だから、趣味や好きなものが重なることがあった。

その一つに二人とも動物が好きというのがあって、でもどちらの家でもペットは飼ってはいなかった。

わたしは親に何度も猫か犬を飼いたいとお願いしたけれど、両親は首を縦に振らなかった。

お母さんはかつて猫を飼っていたけれど、亡くなったときの衝撃があまりにも大きすぎて、それ以来ペットを飼うことをやめたらしかった。

わたしと優愛さんはあるとき公園で野良猫を見つけ、親には隠れてこっそりと飼うことに決めた。

家から猫が食べられそうなものを持ち出し、毎日餌を上げていた。

その猫が突然亡くなった。

傷なんかはなかったので、病気かなにかだと思った。