きっと、今後も捕まることはないと思う。

数日以内に、周辺に監視カメラがあるような廃ビルでの爆発はさすがにやらないだろうから。

「でも、どういう目的なんだろうな。校舎で爆弾を爆発させるなんて」

「もしかしたら、学校に恨みのある人かも。昔いじめられていて、その復讐の意味を込めたとか」

「なら、最初に学校を狙うんじゃないか?」

「それまでが練習だったのかもしれないよ。爆弾の性能をアップさせるためのテストだったりとか」

なるほど、と海斗くんは腕を組んだ。

「わざわざ出入り口にあたる玄関を狙ってるよな。そこに重大な意味が隠されているのかもしれないな」

秘密組織へのアピールだなんて、口が裂けてもいえない。

「それにしても、高校はどうなるんだろうな。あと一週間で夏休みになるけど」

「犯人が捕まらない限り、学校も登校しろとはいえないんじゃない?」