「これまでと同じことをしていただければ結構です」

「同じことって?」

「もちろん、爆弾です。それを使って、ある建物に損害を与えていただきたいのです」

「建物?」

「はい。それを実行していただければ、あなたの安全は約束します」

そう言ってわたしは一呼吸置き、数秒後に言葉を続けた。

「これから言う高校の校舎で、爆弾を爆発させてほしいのです」

「……え?」

わたしは自分の通う高校の名前を口にした。

「驚かれましたか?」

「ま、まあ」

「学校には幸い、監視カメラなどはありません。敷地は広く、こっそりと侵入するルートはいくらでもあります。爆弾が遠隔式であるなら、すぐに立ち去ることもできるでしょう」