「やった」

それを知ったとき、わたしはついガッツポーズをしてしまった。

不謹慎ではあったけれど、ホッとする部分が大きかった。

あえて現場には近づかなかった。

わたしは携帯に流れてきた速報で爆発が起こったことを確認した。

わたしは爆発事件が起きた翌日、事件についてのニュースなどを手当たり次第にチェックした。

そのなかで気づいたこと。

「結構近くに住んでるんだ」

ネットでは犯人の個人情報ーー名前や住所、電話番号などがすぐに特定、拡散されていて、それによると加々美さんは、わたしの自宅からも徒歩で行けるような距離にあるアパートに住んでいるらしい。

「この街に住んでいることは知ってたけど、こんな近いところにいたなんて」