何度も能力を使えば、いずれ寿命の限界はきてしまう。

それがいつかはわたしにもわからない。

突然心臓が止まってしまうのか、それとも何かしらの兆候があるのか。

いつまでこの一週間の繰り返しに、わたしは耐えられるのかな。

体調に問題はなかったとしても、心までも平気とは限らない。

記憶を維持したまま、何度も何度も同じことの繰り返し。

以前に経験したことがこれから起きる。

このままでは近いうちに頭がおかしくなってしまうかもしれない。

「どうせあと一週間で夏休みなんだから、無理しなくてもいいんじゃないか。下手すると夏休みの最初、寝込んで過ごすことになるかもしれないぞ」

わたしはつい笑ってしまった。

夏休みなんて頭には入ってないから。

「ん?何かおれ、おかしなことを言ったか」

「ううん、別に。それより海斗くんは夏休みの予定とかはあるの?」