アザだらけの顔や腕、さらには足まで。


見るだけで痛々しい。

ケンカって……やっぱり止めておいた方が良かった………

「ちゃーんと勝ったよ……?」

「えっ………?」

「いや何でもない。」

勝った………ってあの100VS1で……?


「白鳥くんってやっぱり強いんだね。」

思わずそう溢してしまった。

「だって言ったじゃん。神崎さんのこと、守れる位強いって。」

そう言い切るように言葉を放つ白鳥くん。

そんな姿にまたドキッとしてしまう。

「そっか………」

そうして何回もリピートをする。

「ねぇ。忘れたなんて言わせないけどさ。ご褒美、ちょーだい。」

す、すっかり忘れてた……

でもご褒美、って………?

「もちろんご褒美は、」

少し間をあける白鳥くん。

その言葉の続きが気になる私の手はとっくに止まっている。