熱が下がった私は相変わらず弁慶さんのことを考えていた。
景時さんには悪いけど私は多分弁慶さんが好き。
じゃなきゃ妹みたいって言われたくらいでショック受けないもんね。



景時さん、私に告白してから私のそばに、よくいるようになったんだ。
なんでかな?
私に好きになってもらいたいから?
なんか他に考えがあるみたいだけど……。



そして中庭で、景時さんと話していると目にゴミが入ったみたいで取ってもらっていると……。



――パキッ――



誰かが木を踏んだような音がしたから振り向くと、そこには弁慶さんがいた。



弁慶さんは何か誤解しているみたいだから違うと必死に言うとどうにかわかってもらえた。



そんなある日、私が中庭で弁慶さんを見つめていると、景時さんが隣にやってきた。



「景時さん?どうしたんですか?」
「今、俺すっごい嫉妬中」
「へっ?」



景時さんがそう言うと私をいきなり抱き寄せた。
そして、景時さんの部屋に連れて来られた。
景時さんに唇を重ねられた。



抵抗しようとするけど、私の力じゃびくともしない。



景時さんは私の両手を掴んで口づけをさらに深くしてきた。
上手く息ができなくて苦しい私は顔で目で訴えるけど、聞いてもらえない。
景時さんは口を開かせると舌を滑り込ませてきた。



「んんっ」



景時さんにやめてもらうよう抵抗するけど、聞き入れてもらえなかった。



「ちょっ!?景時さんっ」
「やめないから」



そう言って景時さんは、私の着物を脱がせた。
私は抵抗したけど、女の私と男の景時さんとじゃ、力が違いすぎる。



私の抵抗は無意味だった。



「明里ちゃん。抵抗しない方がいいよ」
「え?」
「キミも酷い目や痛い目にはあいたくないでしょ?それに抵抗されると余計に萌えちゃうし」
「っ……」
「そうそう、大人しくね」


初めては好きな人が弁慶さんが良かったのに。



そしてことが終わると。



「良かったよ。明里ちゃん」



そう言って景時さんは出て行った。



「……さんっ」



終わったあと、私は悔しくて泣き続けた。